山あいの緑の中に佇む、コンクリート打ちっぱなしのモダンな建物。

この不思議なビジュアルの正体は、兵庫県佐用町にある「佐用コンドミニアム」です。

かの有名建築家・安藤忠雄氏によるデザインをもとに建てられたコンドミニアムで、ムダがまったくない、シュールな雰囲気に魅了される人も多いです。

安藤忠雄氏の建築と言えば、美術館や博物館などが有名ですが、国内のホテルも数多く手がけています。

「大阪市立狭山池博物館」を訪ねて以来安藤忠雄氏の世界にはまった筆者は、さっそく「佐用コンドミニアム」にも宿泊してまいりました。

今回はその時のレビューをお届けいたします。

PayPayの賢い使い方を徹底解説!!

佐用コンドミニアムとは?

「佐用コンドミニアム」は、「佐用スターリゾート」の施設の一部です。

「佐用スターリゾート」は、157万坪の広大な敷地内にゴルフやテニスコートの施設や天然温泉、そして2つの宿泊施設を持つ総合リゾート施設です。

「日常の住空間とは異なる自然と一体となった心に残るような空間体験」(ホームページより引用)のコンセプトにより、ふだん日常では味わえない、自然と建築美が融合した一味違ったリゾート気分が体験できます。

佐用コンドミニアムは佐用スターリゾートの別荘エリアにあり、まるで住宅街の中の高級マンションを訪ねたような感覚です。

筆者が訪れたときは2月でしたのでシーズン中のような賑わいはなく閑散としており、訪ねるのは初夏移行がベストシーズンかな?と感じました。

佐用町(さようちょう)ってどんなところ?

兵庫県の西部にある佐用町は、町内の8割が山林といわれる自然豊かな緑の町で、星空が美しいことから「全国星空の町108選」にも選ばれています。

近隣には

  • 兵庫県立西はりま天文台公園
  • 三方里山公園
  • 南光自然観察村
  • 船越山モンキーパーク
  • 南光ヒマワリ畑
  • しゃくなげの里
  • 飛龍の滝
  •  棚田百選「乙大木谷」-
  •  三日月の大ムク(県指定天然記念物)
  •  大イトザクラ
  •  大イチョウ
  •  弓の木
  • カタクリの花

などの自然環境を中心とした観光スポットが集っています。

「コンドミニアム」ってなに?

コンドミニアムとは、不動産でいうところの「分譲マンション」です。

宿泊施設としては、

コンドミニアムとは、キッチンや洗濯機など生活するための設備が備えられた宿泊施設のことです。 客室はリビングとベッドルームがセパレートになったタイプが一般的で、キッチンや洗濯機なども完備されており、中長期ステイやグループ、ファミリーでの旅行に向いています。 コンドミニアムとは

このような位置づけになり、全面的なサービスを受けるホテルや旅館とは異なる種類の宿泊施設となります。リゾート地のマンションに「住むような」感覚の空間が提供されるというわけですね。

キッチンの設備を使い料理をしてもいいし、洗濯をして「暮らすように」滞在できるのがコンドミニアムの特徴です。

館内を仲居さんや清掃スタッフがウロウロしない(表現が悪いですが)ので、プライベート空間を邪魔されることもありません。家族全員でのんびりとした、自宅にちかい生活を送れることが魅力です。

 

しかし気になるのは「食材を持っていかなければ、佐用コンドミニアムでは“ご飯ヌキ”になっちゃうの?」という疑問。大丈夫です、「佐用コンドミニアム」では、スターリゾート内のレストランや温泉が利用できます。

ここからは、「佐用コンドミニアム」の温泉や食事についてレビューしていきます。

佐用コンドミニアムの温泉・・・って、あるの?

佐用コンドミニアムの建物の中には、温泉もレストランもありません。

「佐用コンドミニアム」は素泊まりのほか「食事と温泉付きプラン」が予約でき、どちらも別の施設へ足を運んで済ませることになります。

わざわざ出かけていくなんてめんどくさい!」と思いますが、コンドミニアムはあくまで「自宅」です。外食や温泉をしに出かける、と考えればOKですよね。

温泉は外湯「佐用の湯」へ!

佐用コンドミニアムから温泉「佐用の湯」は離れているため車で移動します。マイカーでも行けますし、送迎車を利用することもできます。

歩いていくのはちょっと厳しいかも。なぜなら夜は真っ暗になってしまうからです。

「佐用の湯」は天然温泉や露天風呂があり、本格的な温泉施設です。宿泊だけでなく温泉利用目的のお客さんも来られていました。

露天風呂は2種類あり、毎日男女が入れ替わります。

「佐用の湯」

泉質:アルカリ性単純温泉

効能:神経痛/関節痛/五十肩/運動麻痺/うちみ・くじき/慢性消化器病/痔/冷え性/疲労回復など

ゴルフやテニスで疲れた体にはぴったりの泉質ですね。

実際入浴しましたが、正直「あんまりよくわからない」のが感想・・・。ふだん赤いお湯(鉄泉)や白いお湯などに入っているため「ビジュアル的によくわからない」のが正しいのかもしれません。

それもそのはずで、佐用の湯は「無色透明・無味無臭」なんですよ。これまでに入った温泉で似ているのは「道後温泉」かもしれません。

ひとことで言えば「万人に愛される無難なお湯」といったところでしょうか。

佐用コンドミニアムの食事

コンドミニアム内にレストランやカフェがないので、別施設「佐用フュージョン倶楽部」で朝晩の食事をします。

「佐用フュージョン倶楽部」はコンドミニアムからかなり離れて(3km)いますので、施設内を運行するバスで行きました。

難点は、このバスの便数が少ないこと・・・。

 

当日いただいたのはすき焼きコースです。

高級な黒毛和牛のお肉は通常よりちょっと多めで、自分の好きなタイミングで焼いて食べることができました。ふだんすき焼きを自宅で作らない筆者、さっそく失敗しました。

冬にすき焼きコースを注文する場合は、すき焼きの焼き方を調べてからにしましょう?!

 

食事の質は星4つでも良いですが、サービス的には星2つ。すき焼きのわりしたが無くなっても、誰もいないので頼めない・・・。

広いホール内でどこにもスタッフがいない!という、どこまでも「異空間」なお食事タイムでした。

佐用コンドミニアムの接遇は?

部屋の中で過ごすためのコンドミニアムなので、仲居さんなどの施設サービススタッフはだれもいません。

スタッフの方と会うのは、温泉や食事スペースくらいです。

別荘エリアには小さなロビーがあり、年配の男性スタッフがお2人いらっしゃいました。ホテルのフロントというよりは、ゴルフ場の管理人さん、といった感じ。

雨が降っていたので、傘を届けてくださったりとても親切にしていただきました。

ホテル並みに充実した接遇はありませんが、コンドミニアムでは良い意味で「ほったらかし」の対応が適しているのかもしれませんね。

部屋への案内はなく、チェックインをしたら安藤ワールドの中をひたすら歩いて進みます。案内がないことで冒険気分が味わえてちょっと楽しかったです。

佐用コンドミニアムの雰囲気

まずは外観から観たときの写真です。

お天気の悪い日に訪ねたもので、ちょっと写真が「不気味」過ぎて怒られてしまいそうですが、晴れた日はリゾート感満載だと思われます。

安藤忠雄氏の建造物ですから魅力的でないはずがありませんが、ムダのない直線的なシルエットは、曇り空の下でも「モノトーンの美」となって独特の雰囲気を醸しだしています。

私事ながら、安藤忠雄氏の建造物を訪ねるときは不思議といつも「雨」が降っています。

コンクリート打ちっぱなしの外壁は、雨に塗れると暗い色味へと変化しますよね。それが筆者にとっての「いつもの安藤忠雄建築の姿」ですから、曇天の日の訪問でも筆者にとっては「絶好の日和」だったわけです。

ちなみに晴れた日の佐用コンドミニアムの姿はこんな感じです↓。なんとも、さわやか。

この建物は全体的に明るい外光に恵まれ、立地上佐用町の山並みを高台から望む構造になっています。

部屋にいたるまでの空間も、迷路のように入り組みながらも明るい日ざしが降り注ぐ不思議な構造をしています。

この施設はコンドミニアムですから、生活の場としてのプライベート性もほどよく織り込まれています。

秘密の空間のようで、実はオープン。開放的なんだけれど、かなりミステリアス。

上の写真の右にあるのが客室の入り口。ルームナンバーもアート性に優れたデザインが用いられていました。

部屋まで行くまでの道のりも、「安藤忠雄」の空気たっぷりです。

あちこちに置かれているテラコッタの置物は、子どもの頃に流行った映画「ラビリンス・魔王の迷宮」を思い出させます。

雨でコンクリートが水濡れしているせいもありますが、それ以外でも全体的に老朽化が目立つのが残念でした。

佐用コンドミニアムの客室

部屋の中は都会的なインテリアで整えられ、ひとことで表現するなら「ラグジュアリー」です。

窓からの景色は山しか見えませんが、一歩外に出たら大自然・中に入れば洗練された都会の雰囲気。

2つの異なる世界の「境界線」を楽しむために造られたような客室です。

 

筆者が訪れた日はバレンタインデー(※バレンタインだから来たわけではありません。たまたまです)。夜は持参したワインを抜き、夫と暮れ行く山並みを見ながら乾杯しました。

オレンジ色の暖かい照明と、窓の外のグレイの対比がとても美しく幻想的。テラスもコンクリートの壁で囲まれていますが不思議と温かみを感じました。

カップルが愛を語らったり、はたまた手料理を振舞ったり、家族でカードゲームをするなどコンドミニアムは憩いの場にぴったり。

最大級の224平米のお部屋を借りて、クリスマスパーティーを開くのも素敵だろうなと思います。

佐用コンドミニアムのアメニティ

  • シャワー
  • 冷暖房
  • 冷蔵庫
  • キッチンスペース
  • ハンドタオル・バスタオル
  • シャンプー・ボディソープ
  • 歯ブラシ・歯磨き
  • 浴衣
  • くし・ブラシ

意外なことに、客室にはバスローブではなく浴衣が置かれています。温泉施設の雰囲気に合わせたのでしょうか。

浴衣は温泉「佐用の湯」まで着ていくことができますが、冬はかなり寒いので温かい姿で出かけてください。

室内には広々としたキッチンがあり、どん兵衛やUFO・・・いや、シチューとかブイヤベースとかを作りたいところですが、キッチンに調理器具はありません。

セルフで料理をするのであれば、調理器具と食材を持参してくださいね。(冷蔵庫に水もありませんので、かならず持ち込みましょう)。

シャワー室にもシャンプーはありますが、最低限です。必要なものは極力用意していったほうが無難です。

佐用コンドミニアムの詳細情報

  • 住所:兵庫県佐用郡佐用町横坂669番地
  • 電話番号:0790-82-0555(フュージョン倶楽部)
  • チェックイン:16:00
  • チェックアウト:10:00
  • クレジットカードの利用可:JCB/VISA/AMEX/UC/DC/NICOS/ダイナース

アクセス

  • 自動車をご利用の場合【大阪方面から】

中国自動車道「佐用IC」から国道373号線を走り、「SAYO STAR RESORT」の専用道路入り口の看板を目指します。(約60分)

  • 電車をご利用の場合【JR山陽本線】

JR姫新線「佐用駅」下車後、タクシー(約10分)

送迎も可能ですが、片道150km・2時間以内までという条件があります。

駐車場が30台分と小さめなので、シーズン時は注意が必要です。

佐用コンドミニアムのまとめ

今回はじめて「コンドミニアム」という施設を利用しました。

とくに海外旅行では、現地の生活がリアルに楽しめることからコンドミニアムが人気です。毎回出来上がった食事を提供してもらうのではなく、自分で食材を買い出しに出かけ、自分で料理を作る「特別の楽しみ方」があるからです。

その点「佐用コンドミニアム」は、浮き世から離れた雰囲気を楽しむ「コンドミニアム様式のホテル(別館)」といったほうが正しいと思います。

筆者も「次は親戚ファミリーとここに集って、女性陣で得意料理を競い合うのも素敵☆」などと考えましたが、山奥まで大量の食器や食材を運ぶことは実際簡単なことではありません。

そのため佐用コンドミニアムでは、必然的に「食事・温泉付きのプラン」を選ぶことになります。つまり、コンドミニアムとして存在する意義がほとんどないのです。

でも、自炊をするつもりがない場合は機能的にまったく問題はありません!むしろ、あの異空間の中で好きな作家の本を1日中読めたら素敵だろうな~と、なぜかもう一度行きたくなる・・・。

そんな不思議な魅力の秘密は、ひとえに「安藤忠雄氏の力」によるものだと思います。別世界を味わいたい人、いつものホテルスタイルに飽きた人におすすめのコンドミニアムです。

 

 

旅行が趣味で「節約はすべて旅行のため」と考える兼業ライター。旅行で貯めたポイントは生活消耗品代に使っています。最近は地理の奥深さに目覚め、「地理検定」を取得しようとヒマさえあれば日本地図とにらめっこ。わかりやすく・楽しい記事がお届けできるよう、頑張りますのでよろしくお願いいたします!