ノートパソコンを飛行機に乗せるときは「持ち込み手荷物」として客席への持ち込みが推奨されています。危険物とは見なされないノートパソコンは、金属類や液体類のようにカバンから出して保安検査を受ける必要はありません。しかし、保安検査場では「パソコンはカバンから出すべきもの」として扱われています。

持ち込みが許可されているパソコンなのに、どうして保安検査でカバンから出さなければいけないのでしょうか。今回は「なぜ手荷物検査でノートパソコンを出す必要があるのか?」そのナゾについてご紹介いたします。

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手荷物検査でパソコンを出す、その意外な理由

カバンの中にパソコンを入れたまま保安検査に提出したとき「カバンからパソコンを出してください。」と声をかけられることがあります。保安検査ではX線を利用してカバンの中身をチェックしていますので、(隠すつもりはなくても)パソコンがカバンに入っていることはすぐにバレてしまいます。

パソコンは機内への持ち込みが許可されているアイテムです。それなのに「カバンからパソコンを出して下さい」と検査員から呼び止められると「パソコンになにか落ち度でも・・・?」と、ちょっとドキドキしてしまいますよね。

そもそも明確な理由も教えてくれないのに、どうしてパソコンを出さなきゃいけないんだろう?と思ったあなた。実は、パソコンをカバンから出す裏には、下記のようなれっきとした理由があるんです!

保安検査でパソコンをカバンから出す理由
  1. 電子部品が詰め込まれたパソコンがX線の邪魔になるため
  2. X線の下では部品と爆発物との見分けがつきにくいため

結論から言うと、カバンからパソコンを出さなければならないのはパソコン本体を調べるのが理由ではありません。X線は人間でいうところの「レントゲン」です。人体のレントゲンでも金属物は骨や臓器よりもクッキリと映し出されます。(そのためレントゲンを撮るときはラメの入った服や下着を脱がなければならないのです。)

薄型のノートパソコンには金属部品が隙間なくぎっちりと詰め込まれています。これをX線で見ると「部品だらけ」の1枚の壁に見えてしまいます。さらにHDDの部分はX線を透過しないため、HDD部分は完全に視界を遮られて「目隠し」状態となります。

X線の下では、まるでカーテンのように視界を遮ってしまうノートパソコンですから、カバンから取り出さなければ正しい手荷物検査は行えません。もし、ノートパソコンのその陰に爆弾や危険物が隠されていたら・・・。そう、カバンからパソコンを取り出すのは「その奥にある荷物が見えないから」というちょっと意外な理由だったのです!

タブレット端末は出す?出さない?

ひと昔前の手荷物検査では、タブレット端末もノートパソコンと同様にトレイに出さなければなりませんでした。しかし近年はタブレット端末をトレイに出さなくてもよい航空会社が増えてきています。タブレット端末も金属の塊であることに違いないはずですが、どうやらタブレット端末に関してはアメリカが検査の対象から外したことが影響している、と考えられています。

しかし、保管検査の目的はなによりも「カバンの中身を確認する」ことですから、タブレット端末が視界を遮っているなら「タブレットを出してください」と言われるかもしれません。タブレット端末についてはまだまだ「ケースバイケース」と解釈し、急ぐときはタブレット端末もトレイに出してしまうのが無難だといえるでしょう。

X線はパソコンに影響はしない?

精密機器であるノートパソコンは、決して安価とはいえない「貴重品」です。またパソコンの中には大事なデータや写真がぎっしり詰まっていますので、パソコンの中身はまさに「プライスレス」です。保安検査場ではそんなパソコンにも容赦なくX線を照射して中身を点検しています。

X線を精密機械に照射する・・・それを聞いてまず頭をよぎるのは「X線を浴びてもパソコンは壊れない?」という心配ではないでしょうか。保安検査を受けたあと、大事なファイルが消滅していたりなんて考えただけでもゾッとしますよね。まして、パソコンの故障に関しては航空会社は一切保証してくれませんので、このように心配するのはけっして間違いではありません。

空港としても万が一のことを考慮し、保安検査場に置かれているX線装置はデジタル機器に配慮がなされています。X線によってパソコンが故障したり、データが抹消されたという報告はほとんどありませんので、パソコンを保安検査に提出することについてはなんの問題もないと言えるでしょう。

パソコンは預けるべき?それとも機内に持ち込む?

それでもまだ、「機内でパソコンは使わないし、X線当てられるのもイヤだからやっぱり預け入れ荷物に入れよう!」と思っている人はいないでしょうか?たしかに、機内への預け入れ荷物には「パソコンを入れてはいけない!」という明確な決まりはありません。しかし、次のような文言が航空会社のQ&Aのページに掲載されています。

Q パソコン・タブレット端末を持っていきたいのですが、どうしたらよいですか。

A 貴重品に該当するパソコン・タブレット端末はお手荷物としてお預けにならず、機内へお持ち込みください。 各空港の保安検査場に備え付けのトレーにパソコン・タブレット端末を取り出したうえで保安検査をお受けください。

JAL Q&A

ここではパソコンのことを「貴重品」と言っていますよね。貴重品は根本的に自分で責任をもって保管しなければならないものです。Q%Aでは「盗まれたり、壊れたりしたくないのなら機内へ持ち込んでくださいね。なにかあっても航空会社は責任もちませんからね。」と念を押しているわけです。

飛行機に乗ったことがある人ならすでにご存知かと思いますが、預け入れ荷物の扱いは非常に「荒い」です。スーツケースの傷や凹みは飛行機の搬送中についたものといっても過言ではありません。

また、荷扱いよりも怖いのはスーツケースをまるごと「紛失」されてしまうこと。精密機器であり貴重品でもあるノートパソコンを入れるのは大変危険な行為です。もはや「どっちの荷物に入れようかな~」と悩むところではありません。みなさんは間違いなく「手荷物として機内に持ち込む」を選択してくださいね。

客席へのパソコンの持ち込み方

パソコンは機内に持ち込むものですが、みなさんはどのようにパソコンを持ち運びますか?リュックに入れますか?それともキャリーケースに入れますか?どちらにしても、客室へ持ち込める手荷物の個数は制限がありますので、パソコンは持ち込み用手荷物カバンの中にまとめることになります(客席に持ち込めるのは手荷物1個と身の回り用品1袋に限られています)。

飛行機の機内に持ち込むのに、今もっとも人気があるのが次の2つのタイプです。

  • キャリーケース(キャスターがついた、持ち込みサイズぴったりに作られた小型のハードケース)
  • バッグパック(リュックのように背負える、持ち込みサイズぴったりの軽量素材の布製バッグ)

どちらも飛行機の持ち込みサイズが考慮されているのでとても便利です。しかし、パソコンを運ぶとなったら話は別です。地面をコロコロとキャスターで移動させるキャリーケースは振動がつき物。振動や衝撃に弱いパソコンには不向きなカバンだと言えるでしょう。

SSD搭載の「振動に強い!」とさ謳われているタイプであっても、パソコンは振動を与えないに越したことはありません。なにより、せっかく苦労して手荷物で運ぶのですから、絶対に故障は避けたいところです。振動を避ける・荷物がたくさん入る・手荷物検査で荷物を取り出しやすいというなら、バッグパックタイプがおすすめです。

最後に

新機種が搭乗するたび「薄く・軽く・早く」進化し続けるノートパソコン。タブレット端末と見紛うほど薄いノートパソコンも珍しくなくなりましたよね。そんな「薄型ノートパソコン」であっても部品の密度が高いがために、保安検査のX線の下では大きな「壁」となります。

保安検査におけるノートパソコンの取扱いには諸説あり、カバンに入れたままで検査を通過できたという人も実は少なくありません。しかし、パソコンがどれだけ薄くてもX線の邪魔になることに違いはないのです。おそらくその人たちは通過した国が異なるか、カバンの中身が極端に少なかことが理由だと考えられます。

保安検査で余計な時間を使いたくないなら、X線の壁となるノートパソコンは迷わずトレイに出してしまうことをおすすめします。再検査になれば後の人たちの貴重な時間を奪うことにもなりますので「パソコンはトレイに出すもの」と心得ておきましょう。

旅行が趣味で「節約はすべて旅行のため」と考える兼業ライター。旅行で貯めたポイントは生活消耗品代に使っています。最近は地理の奥深さに目覚め、「地理検定」を取得しようとヒマさえあれば日本地図とにらめっこ。わかりやすく・楽しい記事がお届けできるよう、頑張りますのでよろしくお願いいたします!