フランスへの旅行を最大限楽しむために、準備や計画は念入りにしておけばおくほど良いです。
ではその準備にはどのくらいの時間がかかるのでしょうか。もしくはどのくらい早めに始めるのがちょうど良いのでしょうか。
そして、「一体なにを始めればいいの?」「何から始めればいいの?」と、具体的な計画を始めようとする時はいつもちょっと面倒なものです。
そこで今回は、少しずつ計画を具体的にしていって全体の計画まで自然と楽しく行えるような手順を考えてみました。
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何をしたいか、どこへ行きたいか、いつ行くのか
1.旅行の第一優先事項は?
まずは今回の旅行の一番の目的を決めておくと、あとがスムーズに進みます。
第一に優先すべきことがあればそれを中心にして計画を立てられるので、とても楽になります。
また、優先すべきこと、「これは絶対やりたい!」という最低限のことがわかっていれば何日間の滞在が必要かというのが決まります。
2.滞在先エリアの目星がつく
ひとつの場所にずっと滞在するのが良い場合もあれば、あちこち移動しながら滞在するのが良い場合もあるでしょう。それはやりたいことや行きたい所によって様々です。
ひとつの場所であれ複数の場所であれ、自分の拠点となる滞在先エリアの目星をつけてしまえば計画の第一段階はクリアしたと言えそうです。
宿泊先を決めよう!
1.ホテル?AirBnB?ユースホステル?
それなりの料金をとるホテルだからといって、すべてが良質とは限りません。設備がまったく整っていなかったり、サービスが全く行き届いていなかったりということも有り得ます。ホテル選びは利用者の口コミなどを参考に、よく吟味して行う必要がありそうです。
とことん低予算で決めたい人にはユースホステルをおすすめします。ユースというのは25歳以下の若者のことを指しますが、ユースホステルにはおじさんも宿泊していました。
ユースホステルの会員証があれば、誰でも利用することができます。(ちなみに会員証は日本の本屋さんで簡単に購入することができます。)ユースホステルは大部屋が多いようで、男女の部屋が分かれていればまだ良い方。老若男女まぜこぜの大部屋もあったりします。また、そうではないとしても非常に若い世代の宿泊者が多いので、かなり騒がしいです。
そしてホテルとユースホステルの間をとったような立ち位置にいるのがAirBnBです。個人のオーナーが所有しているアパートや一軒家をレンタルするというもので、ホテルほど高級でもなければ、ユースホステルほど騒がしい感じでもありません。
レンタルできるお部屋も、ユースホステルのような知らない人とシェアする大部屋もありますが、個室が大半を占めます。料金は立地や設備によって変わりますが、全体的にとても安く、実際に住居として利用されていたところなので居心地がとても良いです。
私が利用したAirBnBのお部屋も、とても良いところでした。
- 立地はパリ中心地にアクセスしやすくメトロの駅までも数分で行ける
- 近くにスーパーもあるし建物の中に入ったらとても静かで安全
- キッチン・バス・トイレは共同だけれど部屋数が少ないのでほぼ自分のペースで使える
というかなり好環境なお部屋で一泊4千円程度でした。さらにはオーナーさんが住んでいるところの一部屋を間借りするという形だったので、何かあればオーナーさんに相談することができるという安心感がありました。
このような経験から、私個人としてはAirBnBを断然おすすめします。
参考までに宿泊先を検索・予約することができるサイトをご紹介します。
宿泊先を探し始めてみるとわかるかと思いますが、良さそうな候補が多数ありすぎて選べない!ということにもなりがちです。
そのような時には宿泊先を決めるに当たっても優先したいことを意識しておくと目星がつけやすくなります。それは例えばこのような項目を参考にしてみてください。
- 予算はいくらまで
- 一人部屋か大部屋か
- キッチンはあるのかどうか
- 家電などの設備は何があって欲しいか
- バスルームやトイレは共同でも良いか良くないか
- インターネットが使えるかどうか
- 立地場所の治安はどうか
- 最寄りの交通手段は何があるか、何分くらいでアクセスできるか
- どのエリアに好アクセスだと嬉しいのか
航空券を予約しよう
1.オンラインで探そう
オンラインで検索すれば最安値の航空券をいち早く探せたり、一覧で出てくるのでいくつかの候補を比較することが簡単にできます。
例としてこちらのサイトをご紹介します。
2.直行便で行くか乗り継ぎ便で行くか
時間に余裕があるなら格安の乗り継ぎ便でも良いかもしれません。ただし、トランジット(乗り継ぎの待機)時間が異様に長かったり、ロストバゲージ(預け入れ荷物の紛失)のリスクがあるということも忘れてはいけません。
また、飛行の安全性に疑問がある航空会社もあります。(かなり安すぎて不安になるくらいです)
今や直行便のエアフランス航空やANA(全日空)、JAL(日本航空)を利用するとしても格安の航空券を見つけられることがあります。
航空機の選択は地味に重要なポイントなので、焦らず慎重に選びましょう!
詳細な計画を始めるべし
1.日程のスケジューリング
フランスにはパリにも、パリ以外の地方にも、それぞれの魅力が溢れています。
広大な国土を持つフランスですが、長距離列車だけではなくTGVや国内線航空機を利用することによってかなり短時間での移動が可能となります。
長距離列車はTGVや航空機よりも安い料金で利用できるところにメリットがありますが、その分2倍3倍、もしくはそれ以上の時間がかかったりもしてしまうので、それぞれのスケジュールに合わせて組み合わせたいところです。
もしも「地方は行かない、パリだけを回る!」という場合は話は簡単です。
パリには色々な観光名所や美術館やショッピングスポットなどかなりたくさんのものがあるので広いイメージがありますが、実はそこまで広くないのです。そしてパリを縦横無尽に走っているメトロやバス、RERを利用すれば、一日に3箇所くらいは最低でもじっくり見て回ることができるでしょう。
一日に訪ねるスポットを近いエリア内にまとめれば、4箇所5箇所も余裕で回れると思います。(体力があればの話ですが…)
よって、事前に行く場所の位置関係や開いている時間などを詳細に調べておくことは、効率的にパリを楽しむにあたってとても重要です。
2.予算がはっきりしてくる
詳細に計画をしてくると、たとえば美術館や観光スポットの入場料などもわかってくるでしょう。また、どのくらいの距離や回数で交通機関を利用するのかが掴めてくると思います。
そのおおまかな見積もりによって、主要な美術館に無料で入れる「ミュージアムパス」や交通機関が乗り放題になる「Navigo(ナヴィゴ)」などを購入した方がお得なのかどうかというのも考えることができます。
「ミュージアムパス」も「Navigo」もある程度回ればすぐに元が取れてしまうほどお得な料金となっています。
そして特に「Navigo」を持っていると、交通機関を利用する時に本当に役に立ちました。いちいち切符を買わなくても良い上に、パリ全域に行くことができるので、他の乗り放題パスのようにパリ市内のゾーン設定をいちいち考えなくて済みます。
3.実際にやりたいことが厳選されてくる
スケジュールや予算が決まってくると、もしかしたら出来なさそうなこともでてくるかもしれません。時間も予算も限られているので、「これはそこまでやりたいことでもないかな…」とか「○○はできなくても△△はやりたい!」というような自分の中での優先順位がわかってくると思います。
これはとても重要で、なんとなく計画を立てて旅行をするよりもはるかに心に残る体験ができることにつながると思います。
極端に言ってしまえば、そこまででもないことを一日に3つするよりも、これは絶対したい!ということを一日に1つでもすることができる方が、満足度がはるかに高いのではないでしょうか。
準備を始めるのは○ヶ月前から
では旅行全体の準備を始めるのはどれくらい前からが良いのでしょうか?
あまり早すぎても意味がありませんが、早めに準備を始めておくとこのようなメリットがあります。
- 航空券、宿泊先、長距離列車の切符などは早めに予約すると良い条件のものが安く見つかる
- 色々な人に旅行のことを話すと思わぬ情報が得られるかも
- やりたいことや興味がどんどん発生してくる
航空券をできるだけお得な料金で獲得するには、できるだけ早めに購入してしまうに限ります。また、宿泊先(特におすすめのAirBnB)は綺麗であったり交通の便が良いところは予約が早く埋まりやすいです。もしくは予約を取るのにその物件のオーナーの承諾が必要になるので、その返事を待っている間に他の候補が予約で埋まってしまうことも。
航空券と宿泊先は旅行の計画の一番最初にしておくべきです。
長距離列車の切符に関しても、早めに予約しておくことでかなりお得になります。このお得料金で購入できるのは枚数が決まっているためです。
オンラインでの切符の検索や購入はこちらのサイトから行うことができます。
ただし航空券や長距離列車のお得な切符は、払い戻しに対応していないこともあるので、「絶対やりたい!」という気持ちよりも迷っている気持ちの方が大きいようであれば、もう少し検討する時間をとった方が良いかもしれません。
よって、旅行全体の計画は少なくとも2ヶ月前には始めておくと良いでしょう。少なくとも航空券や宿泊先の手配は必須です。
詳細のスケジュールや計画については2週間を切ってからでも充分に間に合います。逆を言うと、早めに準備しすぎても具体的な感覚になれず中途半端な計画になってしまうこともあるかもしれません。
旅行の計画は楽しいので、人に会うと話したくなることもあると思います。色々な人に伝えておくと、思わぬお得な情報が手に入ったり、自分だけでは気づかなかった視点や興味にもつながることもあります。(「気をつけてね!」と餞別をもらえることもあったりして?)
そして長い時間をかけて旅行のことを考えていることによって、自分以外の人からだけではなく、自分の中でも新たな興味や関心が出てくることも、早めに準備を始める楽しさのひとつだと思います。
まとめ
旅行の計画はどこからどう始めたら良いのか、何から手をつけたら良いのか、まさに砂漠の中に放り出されるかのように自由であり、漠然としています。計画を始めたら始めたで、準備しなければならないこともやりたいことも調べなければならないことも次々と発生してきてまさにカオス。
でもそれが、旅行の醍醐味でもあるのですよね。
個人旅行の達人であれば列車の切符や宿泊先の確保もその場に応じて臨機応変に対応することができるかもしれませんが、この記事を読まれている方はまさにこれから個人旅行をしてみたいという方なのではないでしょうか。個人旅行に充分に慣れるまでは、上記のような手順を踏んで、念には念を入れて計画をしておくことをおすすめします。

