いよいよ出発直前!そんなときに体調を崩してしまいました。体調がこのまま回復しなければ、最終的に「キャンセル」することになるかもしれません・・・。そんなとき頭をよぎるのが「キャンセル料」ではないでしょうか。

予約していたものをキャンセルする場合、時期によっては「キャンセル料」が発生します。ホテルなどの宿泊施設では当日キャンセルは「宿泊代の100%」をキャンセル料として請求します。

では、飛行機をキャンセルする場合はどうなるのでしょうか。早めのキャンセルの方が損が少ない?それともギリギリでも大丈夫?今回は飛行機のキャンセル料についてお話を進めたいと思います。

体調不良で飛行機をキャンセルしたい…キャンセル料はいくら?いつまでに手続きすれば無料になる?

結論から言いますと、飛行機のキャンセルが無料なのは搭乗する予定の飛行機が出発する前まで」です。つまり、飛行機が出発したあとにキャンセルすると手数料が発生するということです。余計な手数料を支払いたくないなら飛行機が出発する前にキャンセルしましょう。

航空会社にとっての「キャンセル」は、ドタキャンに近ければ近いほど損失の可能性が大きくなります。もし飛行機が出発する前にキャンセルと分かっていれば、キャンセル待ちのお客さんを乗せることができ、航空会社としても大きな損失は免れます。

そのため「飛行機が飛び立ったあと」のキャンセルには「取消手数料」という特別な手数料が請求(払い戻し金額から差し引く)されてしまうのです。

払戻手数料と取消手数料

飛行機のキャンセル料についてお話を進める前に、飛行機のキャンセルに関する基本的な考え方を知っておきましょう。まず、飛行機のキャンセル料は、「払戻手数料」と「取消手数料」の2つから成り立っています。

「払戻手数料」とは、航空券のお金を払い戻すときに発生する手数料です。まだ航空券を購入していなければ払い戻すお金もありませんから、当然払戻手数料は発生しません。したがって、予約だけ(航空券を買っていない)の状態であれば払戻手数料はかかりません。

これに対し「取消手数料」は、搭乗する予定の便に乗らなかったときに発生する手数料です。しかしこの手数料が実際に発生するのは、キャンセル手続きが出発までにされなかったとき。キャンセル手続きが出発前に間に合えば、「基本的には」取消手数料は発生しないのです。(航空券を購入していル場合「払戻手数料」が必要です。)

つまり、まったくの無料で飛行機がキャンセルできるのは

  • 飛行機が出発する前
  • 航空券の購入前

この2つのタイミングです。2つの条件が揃っていれば、たとえ出発当日であっても手数料はかからず一切無料でキャンセルできます。しかし、この無料キャンセルができるのは値引きのない「普通航空券」だけそう、割安航空券の多くは「取消手数料」が請求されてしまうんです!

「割安航空券」は要注意!

航空会社各社から売り出されている「早割」や「前割」、「超割」などと呼ばれる割安航空券。これらの航空券は、飛行機の予約を一定期間早く行うことで、航空券代が大幅に安くなります。

近年は「安かろう、悪かろう」という言葉が当てはまらない良い時代ですが、残念ながらこれらの割安航空券には安いだけの理由が潜んでいます。割安航空券は「必ずその飛行機に乗る」ことを前提に販売されており「搭乗便を変更しない」ことが原則になっています。そのためキャンセルの場合は少なからずキャンセル料が請求されます。

割引のない「普通航空券」は、時期によっては割安航空券の2倍の値段となることも珍しくありません。割引がない分値段は高いですが、その分無料で便を振り替えたり、日程を変更したりとフレキシブルな対応を受けることができるのです。

つまり、割安航空券は「もしものとき」の料金が含まれておらず、手数料を請求されても文句が言えないということになります。では、これを踏まえ、手数料が実際いくらかかるのかを見ていきましょう。

取消手数料の値段

取消手数料は「 航空券に支払う予定だった金額の一部」として請求されるお金です。その金額は、キャンセルの手続きがいつだったのかをベースに計算する会社もあれば、運行路線ベースで計算する会社もあります。そこに「割引航空券の種別」も加え、割引率が高い航空券ほど取消手数料が高くなるように設定されています。

ここでANAにおける取消手数料を見てみましょう。ANAの場合、一般航空券で出発前なら手数料無料ですが、割引航空券を購入したときはこのように計算されます。

ANAの取消手数料

プレミアム旅割28・旅割75などの旅割航空券を購入している場合です。

キャンセルした日  取消手数料
航空券購入日~搭乗日55日前  無料(払戻手数料はかかる)
搭乗日54日前~搭乗日45日前  運賃の約30%相当額
搭乗日44日前~搭乗日28日前  運賃の約40%相当額
搭乗日27日前~搭乗日14日前  運賃の約50%相当額
搭乗日13日前~出発時刻前  運賃の約60%相当額
出発時刻以降  運賃額の100%

ANAの「旅割」は、ANAの中ではもっとも割引率が高い航空券です。旅割75・55・45など、75日前、55日前と早めに予約すればするほど安くなる料金プランで人気です。しかし、早めに予約し予定が合わなくなった場合は割高な手数料が請求されます。

ちなみに「旅割」より高めの「特割」だと計算は次のように変化します。

キャンセルした日  取消手数料
購入後から出発前  運賃の約5%相当額
出発時刻以降  運賃額の100%

いかがでしょう。同じANAの中でも割引航空券は種類によって手数料にこれだけの違いがあるんですね!ANAの割引航空券は「いかに早くキャンセルするか」がカギになります。

JALの場合

キャンセルした日で取消手数料を決めるANAに対し、JALは4つの路線区分と航空券の種別によって取消手数料の金額を設定しています。ANAのように細かくありませんが、出発前でもいくらかの手数料がかかります。

出発前の取消手数料

運賃種別 路線区分A 路線区分B 路線区分C 路線区分D
変更可能な航空券  無料
特便割引21・7・3・1  500円  1,000円  1,500円  2,000円
乗継割引  1,000円  2,000円  3,000円  4,000円

出発後の取消手数料

運賃種別  路線区分A 路線区分B 路線区分C 路線区分D
ウルトラ先得/スーパー先得などの割引航空券  運賃の50%相当額
一般航空券(普通席の場合)  2,000円  4,000円  6,000円  8,000円
小児運賃  1,000円  2,000円  3,000円  4,000円

いかがでしょうか。これまでにご紹介したのは航空会社のごく一部の取消手数料です。ANAとJALでは手数料の計算方法が異なりますが、どちらも割高な手数料となることに変わりはありませんね。

LCCは一切返金されない!

飛行機代がとっても安くなる「割引航空券」。割引航空券には高い手数料がつきものであることわかりましたが、さらに格安な「LCC」をキャンセルする場合はどうなってしまうんでしょうか。

LCCは格安な運賃を提供する航空会社であり、もともと「キャンセルによる払い戻し」という規定がありません。悪天候時や機体トラブルなどで搭乗できなければ払い戻しされますが、自己都合によるキャンセルには返金不可としています。

唯一払い戻しされるのは、ピーチの「ハッピーピーチプラス」の航空券だけ(「ハッピーピーチプラス」は運賃が高い分手荷物持ち込み料や振り替え手数料が無料になる料金プラン)です。しかも払い戻されるのは現金ではなく、自社内でのみ使える「ピーチポイント」となっています。

キャンセル料の払い戻しはいつ頃返ってくる?

キャンセル料の払い戻しの時期は、航空券を買ったときの支払い方法で変わります。クレジッドカードで決済した場合はクレジット会社を経由して払い戻しされ、現金で支払った場合は手渡しや振込みで払い戻しを受けます。

払い戻しのタイミングは以下のとおりです。

クレジットで支払った場合  カード会社の締め日によって変動する。1~2ヶ月でクレジットで使用している口座に振り込まれる
現金で支払った場合  空港カウンターで手続きする場合:即日現金で払い戻しされる
 Webサイトで手続きする場合:手続き日に指定口座に振り込まれる(金融機関の営業日に限る)
 予約センターで手続きする場合:手続きから約7日後に指定口座に振り込まれる

振込みしてもらうときの「振込手数料」はお客側の負担になります。つまり「払戻手数料」「取消手数料」「振込手数料」の3つを差し引いた金額が手元に戻ってくることになります。

航空券の有効期限に注意しよう!

飛行機の出発までにキャンセルできてほっと一安心!でも、キャンセルした航空券にも「払い戻しの有効期限」があります。

航空券払い戻しの有効期限は以下のとおりです。

予約変更可能な航空券 ANA: 90日間  JAL:1年間
変更不可の航空券(割安航空券も含む) 有効期限の翌日から10日以内

有効期限が過ぎた航空券はただの紙になってしまいます。少しでもお金が戻ってくるなら、いますぐキャンセルの手続きに入りましょう。

 最後に

飛行機のキャンセル。だれもが好んでキャンセルするわけではありませんよね。とくに体調不良の場合、当日初めてキャンセルを検討することもあるでしょう。

航空券には、値段の中に「突然のキャンセル」に備える「安心料」みたいなものが含まれているものと、含まれていないものがありましたよね。割安航空券はたしかにお財布に優しいですが、突然のキャンセル時には「丸損」となる可能性があります。

飛行機を予約するときは、「もしかしたら乗れないかもしれない」というリスクを考慮しておくことも大切なのではないでしょうか。