ANAが国内線でWi-Fiサービスを開始したのは、2016年1月のこと。リアルタイムでテレビが観られる新しいコンテンツ「ANA SKY LIVE TV」は、国内初のサービスとして世間の注目を集めました。

ANAの機内インターネットサービスはエンターテイメント性に優れ、手持ちの端末にコミックや雑誌・絵本がダウンロードできる「e-books」や食べログとのコラボマップなど、フライトタイムを特別にするコンテンツが盛りだくさんに用意されています。

ドラマやバラエティ、アニメなど映像コンテンツの数はなんと常に100以上!こんな飛行機であればフライト中の「ヒマ」をもて余すことはなくなりそうですね。

しかし、ここで最も気になるのは「ANAの機内Wi-Fiは、どこまで使えるのか?」ということではないでしょうか。いくらコンテンツが豊富でも肝心のWi-Fiが使いものにならなければまったく意味がありませんよね。

今回はANAの機内で使う「Wi-Fi」について、お金はいくらかかるのか・実際どれだけ使えるのかについて迫ってみたいと思います。

ANAは国内線も国際線も機内でWi-Fi使える?

機内Wi-Fiサービスを利用するには基本的な制限がありますので、まずそちらから確認しておきましょう。

  1. Wi-Fiが使える携帯端末であること
  2. Wi-Fiの機材が搭載されている飛行機であること
  3. 離陸の約5分後から着陸の約5分前までの時間(国際線はそれぞれ10分後・10分前)のみ使用可能
  4. 衛星通信が許可された空域内のみで使用可能

ごく当たり前のことばかりですが、2についてはまったく無縁のできごとではありません。機材の都合により当日いきなり「Wi-Fiが使えない飛行機」変更される可能性があるのです。Wi-Fiを使いたいのなら、当日の機材の確認を行いましょう。

国内線でWi-Fiが使える飛行機

ANA国内線でWi-Fiが利用できるのは以下の機種です。

全機材で利用できる機種  A321(321)、B787-9(789)、B787-8(78P)、B777-300(773)
一部利用できない機種  B777-200(772)、B767-300(76P)、B737-800(738/ 73H)
利用できない機種  B737-700(737/73P)、B737-500(735)、A320(32A)

ANAではWi-Fiが利用できないのは、客席数が120席程度のボーイング(B737-700/B737-500)とエアバスのA320です。(ジェット機だからOK、エアバスだからNGと明確な基準はないようです。)確実にWi-Fiが使える飛行機を探すなら、空席予約確認画面で確認しましょう。Wi-Fiマークがついていれば利用可能の機材です。

また、冒頭でも触れましたがWi-Fi対応の機種を予約した場合でも、当日の機材の状況によっては急に機種が変更される可能性があります。確実な情報が必要なときは、搭乗当日に予約詳細画面で再確認することをおすすめします。

国際線でWi-Fiが使える飛行機

国際線でWi-Fiが使えるのは以下の機種に限られており、また機種によってはさらに細かな条件があります。

Wi-Fiが使える機種名  詳細条件
B777-300ER/B767-300ER  B767-300ERは202席仕様のみ。214席仕様はサービス対象外。

B787/A320neo

 対象便はB787-9、A320neoで運航する便、およびB787-8(240席仕様)で運航する一部の便※。

  ※機材の運航状況によって対象便が変わるため事前確認不可。

国際線の機内では、残念ながらANAの魅力である「Wi-Fiエンターテイメント」は利用できません。唯一閲覧できるのはANAのポータルサイトです。そのため国際線でWi-Fiを使うのは、EメールやWebページの閲覧など「必要最低限度」となるでしょう。

ANAの機内のANAは完全無料?それとも有料?

国内線は完全無料!

2018年4月1日より、Wi-Fiサービスを完全無料化したANA。ライバルであるJALが先に無料化したからには・・・といったところでしょうか?

ANAの強みは、何といっても100種類を超えるバラエティ豊かなコンテンツ。毎月更新されますので、気になるときは事前にANAのホームページでその月のメニューをチェックしてみてもいいですね。

中でもおすすめは「ANA SKY LIVE TV」。最新のニュース、スポーツ中継が録画ではなく「リアルタイム」で楽しめるANAならではのサービスです!もちろん、すべて無料で閲覧できます。

国際線は有料!

国内線では無料で豊富なWi-Fiサービスを提供してくれたANAでも、国際線は「有料」となります。しかも、飛行機ごとに料金の仕組みが異なりますので、使用時には確認と注意が必要です。

「B777-300ER/B767-300ER」に乗る場合

こちらの便でWi-Fiを利用する場合、「時間と容量」の料金プランが適用されます。タイムオーバー、もしくは容量が上限に達した時点で接続が終了しますので、時間とデータの大きさを気にしながら利用しなければなりません。

この飛行機で適用される料金プランは以下のとおりです。

プラン名  容量の上限  料金
 30分プラン 15MB上限 $4.95
 1時間プラン 30MB上限 $8.95
 フルフライトプラン 100MB上限 $19.95

時間的制限もありながら閲覧できる容量も限られているものの、「ちょっとした時間」をインターネットに使いたい人にとっては、もっともムダが少ない料金プランですよね。

ちなみに1MBで閲覧できる容量は、ANAのWebサイトのトップページ約4ページ分、300文字程度のテキストメールなら約200通分です。隙間時間に会社へ報告のメールだけ送りたい、というならもっとも少ない容量の15MBでも十分と言えるでしょう。

「B787/A320neo」に搭乗する場合

こちらの機種では時間制の料金プランが適用されます。容量は無制限ですからネットサーフィンやブラウジングを楽しむのに適しています。

プラン名  料金
30分プラン $ 6.95
3時間プラン $ 16.95
フルフライトプラン(最大24時間) $ 21.95

時間制の料金プランは、ログインしたときから時間のカウントが始まります。使用しないときはこまめにログアウトを行い、無駄に時間を消費しないよう注意が必要です。

ANAの機内のWi-Fiの通信速度は満足できる?ストレスなくYouTube動画見れるか?

機内Wi-Fiサービスにおいて、いつも物議の対象となるのが「動画の閲覧について」ではないでしょうか。自社機内のWi-Fiの通信速度について、ANAはこのようにアナウンスしています。

航空機内におけるインターネット回線の通信環境は、速度・容量とも、地上で行うほどの通信状態を実現できません。
添付ファイルの送受信や動画コンテンツのダウンロード、オンラインゲームなどのご利用においては、お客様が想定する通信状況を実現できない可能性があります。

ANA Wi-Fiサービスのご案内

若干遠まわしな表現ですが、単刀直入に言えば「(動画の閲覧はできなくはないけど)地上並みの速度は求めないでください。」ということですよね。ANAの機内Wi-Fiに満足できるか否かは、Wi-Fiへの期待度の高さで変わると言えるでしょう。

Wi-Fi通信の「安定性」について

ANAの機内Wi-Fiは、JAL同様に衛星通信を利用して電波を私たちに提供してくれます。衛星からいったん電波を受信してから機内に電波を届けるのですから、飛行するルートやその日の天候によって通信が不安定になる場合があります。

また、国際線のB777-300ER・B767-300ERでは「公海上空および衛星使用認可国の上空のみ」Wi-Fiが利用できます。つまり衛星の使用が認可されていない国の上にさしかかった途端、インターネットは切断されるということです。

このような点をふまえると、ANAの機内では「突然通信が切れる」ことは避けようがなく「安定してインターネットに接続し続けられる」と言いがたいでしょう。

YouTubeなどの動画について

Wi-Fiは、その時利用している人数や使われている通信量によって通信速度が変化します。使っている人が多ければ多いほど繋がりにくく、速度も遅くなっていきます。とくにYouTubeなど大容量を要するストリーミング動画は、テキストデータのように「電波の隙間」に入れませんので、「繋がらない」状態に陥りやすいです。

ときおり、「私が計測したところ、上りが〇Mbpsで下りが●Mbpsでした。」という速度データを見かけることがありますが、計測者全員がすべて同じ状況で計測したとは限らないためその数値に「絶対」を求めることはできません。(もちろん「最高値」が出たしても、毎回その速度が保証されるわけでもありません。)

機内Wi-Fi通信の不安定さや遅さについては、「Wi-Fiの仕組み自体が進化しない限り、改善されないもの」として捉えておくほうが確実に「ストレスフリー」なのではないでしょうか?

ANAの無料ANAをつなげたいのに繋がらない場合の対処法

地上でもWi-Fiが繋がらなくて「あれ?」と一瞬焦ることがありますよね(筆者は先日自宅で洗礼を浴びました)。ANAの機内でなかなかWi-Fiに接続できないなら、まずはこの方法を試してみましょう。

  • 端末の電源を落として再起動させる
  • 機内モードを何度かON・OFFしてみる
  • ANAのアプリを最新にアップデートする
  • ANAのアプリのキャッシュを消去する
  • アプリを使わず端末のWi-Fi選択画面から「ANA-WiFi-Service」を選択してみる(このとき機内モードをONに切り替えること!)

ちなみにJALのホームケージでは、繋がらないときのトラブルシューティングが公開されていますがANAでは公開されていません。とかくANAは「JALより繋がりにくい!」という辛口な意見が声が多いので、心配な場合はプロバイダーに相談して前もって相談してみましょう。

プロバイダーの問い合わせ先

ANAで利用するインターネットのプロバイダーは、「パナソニックアビオニクス」という企業です。設定方法などで解決しない場合や不明な点がある場合はこちらに相談してみましょう。

パナソニック アビオニクス の問い合わせ先
  • 国内からかけるとき

0120-921-918(携帯電話可・日本語対応)

  • 国外からかけるとき(通話料がかかります)

+81-3-4589-9497(日本語対応)
+1-949-204-4523(英語対応)

営業時間:月~金 9:00~17:30 ※土・日・祝日・年末年始(12/29~1/4) は休業日となります。

E-mail:[email protected]

最後に

最近は「Wi-Fiあり」と表記している宿泊施設も増えましたよね。筆者は宿泊先が「Wi-Fiあり」と確認できたら、必ずノートパソコンを旅先に持ち込みます。

一度だけ、宿泊施設で「Wi-Fiがめちゃくちゃ遅い現象」に遭遇したことがあります。フロントに問い合わせをしたところ、「ただいまのお時間は若干混み合います。時間をおいてから再度試してください」という回答が返ってきました。

宿泊施設も飛行機同様、大勢の人が「一斉に同じ行動」をとります。食事の時間が終われば温泉へ、温泉から出たら部屋に戻りそれぞれの時間を過ごしますよね。そう、私がパソコンを使いたい時間は、大勢の「誰かさん」にとってもパソコンを使いたい時間なのです・・・。

それ以降はパソコンを開くのを諦め、テレビで映画鑑賞を楽しみました。旅先で観る映画はいつもより深く心に残ります。飛行機でWi-Fiに恵まれなかったとき、別の楽しみ方が見つかるチャンスかもしれません。

旅行が趣味で「節約はすべて旅行のため」と考える兼業ライター。旅行で貯めたポイントは生活消耗品代に使っています。最近は地理の奥深さに目覚め、「地理検定」を取得しようとヒマさえあれば日本地図とにらめっこ。わかりやすく・楽しい記事がお届けできるよう、頑張りますのでよろしくお願いいたします!