みなさん、クレジットカードはお持ちでしょうか?クレジットカードは手元に現金がなくても決済が可能な便利なものですよね。しかし便利だからこそ、その裏に潜む「危険性」についてもしっかり熟知していないと、大変なことになります。

現在、日本でのクレジットカード発行枚数は一人当たり3枚以上と言われ、実に2億枚以上のクレジットカードが発行されている計算となります。最近では、このようなクレジットカードの発行枚数の増加とともに、「スキミング」による犯罪被害が急増しています。事実、ここ数年での1年あたりのスキミングによる被害額は100億円以上にものぼっており、決して人ごととは言えない状況になっています。

そこで今回は、クレジットカードによる「スキミング」について詳しく解説するとともに、その手口や対処法についてまとめていきたいと思います。被害に遭わないためには、不正利用の最新手口を詳しく理解することが大切です。これを機会に、スキミング犯罪に対する正しい知識を身につけ、こういった被害に遭わないよう実践していただければと思います。

クレジットカードのスキミングとは?

カード情報を読み取る機能を持ったスキミングマシン(またはスキマー)という装置を使って、カードの磁気部分に記録されている情報を盗み取り、第三者が不正使用することをスキミングと呼びます。

このスキミングマシンはタバコサイズくらいの手のひらに収まる小さな装置で、磁気部分を通すだけでカードデータをコピーできるものです。装置自体は入手も非常に容易であり、秋葉原で数千円程度で売られていることもあるようです。それで盗みとったデータを他のカードにコピーをして偽造カードを作り、カードを悪用するという方法が一般的に知られています。

また最近では銀行のキャッシュカードまで被害が及ぶケースもあります。クレジットカードには限度額がありますが、キャッシュカードの場合はクレジットカードと違い限度額がありませんので、口座残高を上限一杯まで引き出されてしまうケースがほとんどです。

このスキミングという犯罪の恐ろしさは、何といってもすぐに気づけないところにあります。カードそのものを窃盗される場合ですと、所有者が気づいて即時対処することが可能ですが、スキミングはカードの盗難と違って、カード自体が手元にあるわけです。本人が気づかない間にすべてが終わっていて、被害に気がつくのは請求書が来てからということになるんですね。月々のカード明細を確認していないと、スキミングの被害にも気がつかない可能性もあります。

スキミングの具体的な2つの手口

スキミング犯罪の手口は実に巧妙です。ここでは、具体的なスキミングの手口について解説していきます。

1.接触型カードを使ったスキミング

まず、スキミングの手法はカードの種類によって変わってきます。クレジットカードに関して一般的となるのが接触型カードを用いたスキミングです。

接触型カードとは、カードに磁気ストライプあるいはICモジュールが組み込まれたものです。これを直接スキミングマシンに接触させて、情報の読み書きを行うわけです。

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例としては、空き巣に入ってカード情報だけコピーしていったり、レストランなどで他の客のジャケットからカードを盗んでコピーしたり、クレジットカード取扱店の端末に細工をしてスキミングマシンを仕掛けるなどと言った手法があります。悪質なケースでは、店の従業員が客から受け取ったカードでスキミングを行っていたということもあるようです。

さらに2013年には、セブン銀行ATMのカード挿入口にスキマーが仕掛けられ、その横には暗証番号を盗み取る小型カメラが設置されて、カード情報が盗み取られるという事件が発生しています。このタイプのスキミングは、磁気ストライプ等のカード情報には暗証番号は登録されていないため、カメラで暗証番号等を撮影するという行為が同時に行われます。

2.非接触型カードを使ったスキミング

さて、スキミングにはもう一つの手口があります。それが非接触型カードを使ったスキミングです。

非接触型カードとは、カードに内蔵のアンテナと装置から発生する電磁波を利用して無線通信を行う手法のカードです。装置とカードは直接接触させることなく情報の読み書きを行うことができるもので、Suica や Edy などの電子マネーがこれにあたります。

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最近ではこういった電子マネーの普及に伴い、スキミング手法も巧妙化していると言えます。非接触型カードはカードに装置を近づけるだけで情報を読み取ることが可能ですので、接触型よりも容易に情報を読み取られてしまいます。

こういった非接触型カードのスキミングは、主に満員電車や混雑したエレベータ内で実行されることが多く、スキマーをカバンなどにかざすことによりカード情報を盗み取ると言われています。

現在、国内で犯罪に利用されている非接触型のスキミングマシンの有功半径は4cmと言われており、電子マネーを読取る装置とほぼ同等の性能です。

しかし近年では技術進歩により、この読み取り有功半径が1m〜2m程度まで上がってくるとの見方もあるようです。この手口はスキミングされすい反面、被害者側でステルスカードを持つなどの対策法がありますので、後述していきます。

もしスキミング被害に遭ってしまったら・・・対処法

まず第一に、クレジットカードを紛失した時は速やかにカード会社に連絡をすることが一番です。この連絡があった時点で、紛失したクレジットカードは無効となり、不正使用される心配はありません。

また請求書などでスキミングが疑われる場合は警察等にも連絡が必要です。ただし被害届は自身で提出するのではなく、保有している現金を引き出された「銀行」が被害者なため、被害届は取引銀行から提出されることになります。

こういったスキミング被害や、紛失・盗難にあった場合には、警察およびカード会社に届け出て、その内容の証明を受けたもののみが保険の対象となるため注意が必要です。

クレジットカード会社はどこまで補償してくれる?

クレジットカードには通常、盗難保険が自動で付いているため、不正使用の損害の補填がされます。つまり、盗難だけでなく、スキミング被害についても補償が可能です。

ただし、これには条件があり、カードの保管状況に問題があったり、所持者が注意を怠っていたりして「本人に過失があった」とされる場合は、保険が適用されないケースもあります。暗証番号が他人に使用された場合がそのケースにあたります。暗証番号が誕生日や電話番号など他人が簡単に類推できるようなものにしている場合は、カード所有者本人に落ち度があるとされ、補償されないことがあります。

また、クレジットカード裏面の署名欄にサインがなかったり、カード会社へ連絡した時から遡って一定日数を超えているときも同様、返済義務を課す会社が多いです。保険があるからといって安心せずに、やはり自身の管理が重要ということですね。

また、実際の補償の範囲や手続きなど、カード会社によって細部が異なりますので、ご自身のカード規約を一度確認されることをおススメします。

スキミング被害を受けないための予防・対策法

スキミングの手口を見てみると、クレジットカードを使用するのが恐ろしくなってくる方もいらっしゃると思います。極端な話、クレジットカードを使用しないのが一番のスキミング予防策ですが、それでは本末転倒ですよね。

実は、こういった犯罪を100%防御するということは難しいのですが、それでも個人レベルで対応出来ることはあります。これから紹介する話を実践することで、スキミング被害に遭う可能性を低くすることができますので、是非参考にしてみて下さい。

1.磁気ストライプ型からICチップ型へ変更する

最近のクレジットカードはほとんどICチップが搭載されたカードに切り替わっています。磁気タイプのカードの場合、0.5秒あれば情報を盗めると言われ、セキュリティ面に不安があります。

しかしICチップの場合にはセキュリティ性が高く瞬時に情報を抜き取ることは難しいようで、決済時もICカードタイプではPINコード(暗証番号)が必ずセットでないと決済出来ない仕組みになっています。このICチップへの切り替え推進は日本政府も正式に打ち出しており、2020年までに全てのクレジットカードをICカードタイプへ変更を完了させる見通しのようです。まだICカードタイプへ変更されてない方は、各クレジットカード会社に相談すれば、無料で交換を行なってくれます。

また、最近では「ICカード+生体認証機能」が付いたカードも出てきました。生体認証とは、指紋や声紋、網膜、静脈などを使って本人確認をするシステムで、スキミングの可能性を大幅に低くすることができます。

2.カード利用場所を銀行等に限定する

カードを利用する場所に気を使う必要があります。利用者の多い銀行店舗内のATMは安全性が高いですが、コンビニやショッピングモールのATMなどはリスクが高いと言えます。事実、ATMによるスキミング被害はショッピングモールなどに設置されたATMでの事例が多いと言われています。

特にスキマーは見分けがつかないよう設置されており一概には言えませんが、ATMに不振な機械が取り付けられていないか、毎回確認するくらいの注意深さがあると良いですね。

3.暗証番号の管理はしっかりと行う

暗証番号は第三者に推測されない番号にしておかねばなりません。当然ですね。これをしておかないと被害に遭う可能性が高まるばかりか、最悪カード会社の保険適用外となる可能性もあります。また暗証番号は定期的に変更するようにすると、万が一のことがあっても不正利用を防げるかもしれません。

また暗証番号を入力する際は、手で覆って入力するなど、盗み見られることがないようにも注意しましょう。キャッシュカードの場合は、仮にスキマーが仕込まれていてカード情報を抜き取られても、暗証番号はわかりません。

ただしクレジットカードの場合は、暗証番号なくとも不正利用できることがあるので注意して下さい。

4.カード決済を店員に任せない

日本では当たり前の光景ですが、会計時に店員にクレジットカードを預けて会計をすることがあります。これも、スキミング被害の可能性を孕むため、できれば避けたほうが良いでしょう。過去には店員が悪意を持ってこっそりカードの情報を盗み取ったという事例もありました。また、レストランの精算もテーブル会計をできるだけ避けるなど工夫が必要です。

5.スキミング防止グッズを活用する

最近では非接触型カードによるスキミングの危険が増えています。非接触型カードは、スキマーを対象カードに近づけるだけで情報が読み取られてしまうため、スキミング危険度は高いと言えます。

そのため、実はさまざまな対策グッズが存在しています。たとえば、電波の送受信を妨害する財布・衣服・カードケースや、ICカードに重ねるだけで非接触型のスキミングを防止するステルスカードなどがこれに当たります。

6.定期的に利用明細は確認

スキミングは万が一被害にあってしまっても、被害に遭ってから決められた期間内に連絡すれば盗難保険が適用されます。そのため、定期的に利用明細書をチェックすることは何よりも重要です。少なくとも1ヶ月ごとに明細内容を確かめるようにしましょう。

また最近では、ばれないように少額ずつお金を抜き取る手口も増えているようです。この場合、お金を不正利用されていることに気付かない場合が多く、いつの間にか結構な額が抜き取られるというパターンですね。

こういうことを防ぐためにも、毎月の明細をチェックして、覚えのない請求があったときは、すぐに金融機関へ問い合わせるようにして下さい。

海外でのカード取り扱い

欧米は、カード無しでは生活できないほどのカード社会と言われています。日本も徐々にカード社会へと移行してきているとはいえ、まだまだクレジットカード後進国と言わざるをえないでしょう。

特に日本人は、クレジットカードの利用方法についてはセキュリティへの考えがとても甘いと言われています。海外でクレジットカードを扱う際は、スキミングの被害に遭わないように以下のことに気をつけると良いでしょう。

1.海外のショップでは対面式決済を厳守

日本ではお店でカード決済する際カードを店員に預けますが、海外ではこれはありえない行為です。カード決済は、対面式で本人がリーダーに通し、暗証番号を入力することが基本です。

もし海外でカード決済する際に店員にカードを渡すようなことがあれば、それは絶対に避けて下さい。スキミング被害の危険が高まります。

2.小さなお店では利用しない

言い方は悪いですが、海外での怪しげなお店ではカード決済は控えましょう。カード決済は個人情報を漏らすことにつながったり、スキミングの被害にあう恐れがあります。少しでも怪しいと思ったら、現金払いを優先してください。

また、支払いを行う際も、サインする前に金額の確認を必ず行ったり、金額が間違っていればその伝票はその場で破棄するなど、適切に処理するように心がけましょう。

3.旅行先でも口座や明細をチェックする

最近のクレジットカードは、オンラインで使用金額や残高がチェックできる機能が付いているものが多いですね。こういった機能を活用すれば、旅行でも使用履歴や怪しい請求がないかをチェックできるため、スキミング被害の早期発見につながります。

4.銀行店舗内のATMを利用する

ATMを利用する際は、なるべく安心できるATMを利用するようにして下さい。具体的には、ガードマンや銀行の店員が常駐している店舗にあるATMなどです。このような場合、ATMにスキマーを仕掛けることも難しいため、スキミング被害に遭う可能性も低くなります。小さな店舗や、小道に面して設置されるようなATMはリスクが高いと考えてください。

クレジットカードを使っていく上で、スキミングの危険は常につきまとってきます。まさか自分は被害には遭わないだろうと思っていると、思わぬ落とし穴にはまることもあります。普段から、自分でできる限りのことは行って、スキミングによる被害から身を守りたいですね。

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